『ウィキッド』大阪公演―新キャストデビューまでの道のり

2010-03-05  

2月23日、エルファバ役で木村智秋がデビュー。それに先立つこと4日。2月18日には勝間千明のネッサが、19日には岡田亮輔のフィエロが誕生しました。

昨年からあざみ野の稽古場で、自主的な稽古を続けて来た木村智秋、岡田亮輔、勝間千明の3名は、中村 匠をはじめとした演出委員会の指導を受けながら、長い時間をかけて丁寧に脚本と向かい合ってきました。

1月初旬。既にアンサンブルとして大阪入りしていた勝間が、新たに挑む役どころは、足が不自由で車椅子に乗っている、エルファバの妹ネッサ。まずは、車椅子の扱い方に慣れ、座っている状態でも腹で台詞が話せるようになるための稽古が繰り返されていました。

1月19日には、実際に舞台を使った稽古をするため、木村、岡田も大阪入り。
翌日、開演前の舞台上では、岡田が、フィエロ役の先輩である北澤裕輔から振り写しを受け、ひとつひとつ動きや立ち位置を確認してゆく姿が見られました。

稽古の様子
大阪四季劇場の舞台を使った稽古の様子。北澤裕輔を中心とした先輩俳優たちが、新キャストのデビューを支えます。

その日から、開演前の時間を使って、先輩俳優たちが指導しながらの稽古が連日行なわれ、2月2日には、3名ともにワイアレスマイクを付けて舞台に。続く3日には、勝間が、エルファバ役の江畑晶慧、ボック役の伊藤綾祐を交えての稽古を行ないました。

少しずつ、1歩1歩確実に前進してゆく3名。シーンごとに反復して稽古をする“小返し”では、ブレスの取り方から、各キャラクターの心理の流れ、場面説明が、北澤、江畑、山本から細かくなされてゆきます。各人も心理を深め、言葉を身体に落とし込むよう、脚本を何度も読み返します。

2月4日には、ダンスキャプテンの間尾 茜がカウントを取る中、岡田のダンスナンバー部分の稽古が行なわれました。ダンスに堅さが見られ、声のポジションが安定しないことを北澤は指摘。改めて母音を意識するようにとのアドバイスがなされました。

一方、一旦大阪で舞台に身体を馴染ませた木村は、2月9日から再びあざみ野での稽古に戻りました。演出家 浅利慶太が仕上がりの具合を確認するためです。

「感情で固めるのではなく、まずキャラクターがあり、その人が怒っているようにしなければならない。言葉のメッセージを話し、生きた交流をすること」

演出家からのアドバイスを受けて、それが身体に入るまで、演出委員会の指導のもと、稽古が繰り返されました。

そして、18日。再び『ウィキッド』カンパニーに木村が合流したこの日のマチネ公演で、勝間千明がネッサ役でデビュー。続く19日ソワレ公演では、岡田亮輔のフィエロがデビューしました。

2月22日、公演が行なわれている時間帯。楽屋のリハーサル室では、中村の指導を受けながら、木村が全編通しての稽古を行っていました。そして迎えた23日、新エルファバがついに大阪四季劇場に登場したのです。

稽古の様子
沼尾みゆき(左)、江畑晶慧(右)が入っての舞台稽古。細かな心情の変化や、動きを木村智秋に指導してゆきます。

稽古と、先輩たちの演技や動きを見学することを繰り返し、ようやく迎えたデビュー。これからも、彼らの勉強の日々は続きます。
劇団四季では、高質の生の舞台をお客様に感じていただき、脚本の持つ感動をお届けするために、個々の俳優は日々鍛錬し、カンパニーは全体で、新たに加わったメンバーを育て、支えているのです。


『ウィキッド』 大阪四季劇場
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