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たったひとつの真心をあなたのもとに――
この秋、劇団四季のミュージカル『エビータ』の全国公演がスタートします。
『エビータ』の全国公演は1997年以来の実に10年ぶり。
8月某日、全国公演へ向けた出演者たちの意気込みを全国各地へ伝えるべく、各地からの報道陣を招いての取材会が行われました。会場となった京都劇場に駆けつけた記者の数は総勢12社18名。我が街に『エビータ』がやってくると聞きつけ、期待に胸をふくらませている様子です。
2005年に舞台や照明、衣裳を一新したリニューアルバージョンは、より深くエビータ像に迫り、彼女の強さとはかなさをさらに色濃く映し出した演出となっています。
この新生『エビータ』の全国ツアーは今回が初めてのこと。これまでに上演されてきたのも、東京、名古屋、そして現在公演中の京都の3都市のみ。公演を重ねるごとに高まる評価に、この公演を心待ちにしていた方も多いのではないでしょうか。
実際にこの日の公演を観劇した記者の皆さんは、終演後舞台監督によるバックステージツアーに参加。客席からはスムーズに進む物語の裏にある大掛かりな機構や、スタッフの正確な仕事ぶりに、改めて作品のスケールを実感した様子。

バックステージツアーの様子/記者会見の様子
会見場は舞台上に特設され、出演者が登場すると記者たちから大きな拍手が送られました。この日取材会に臨んだのはタイトルロールを演じるエバ・ペロン役の井上智恵、物語のストーリーテラーであるチェ・ゲバラ役の芝清道、そして大統領ペロン役を務める佐野正幸。
「エビータという人物は聖女とも悪女とも言われ、いろいろな面をもっています。でもすべての人間は善と悪を持ち合わせている。ある意味、そのとても人間らしい部分に私は魅力を感じます」
と話すのはエビータその人を演じる井上。名曲「共にいてアルゼンチーナ」のシーンで着用する白いドレスに身を包んだ井上は、舞台で見せた強くたくましいエバ・ペロン像とは一転、穏やかな口調で語ります。
82年の初演当初、入団前に偶然にも『エビータ』の舞台稽古を見ていたという芝。
「あの時はまだ学生だったんですが、もうすごい緊張感で。初めてプロの舞台を、ああいう張り詰めた空気の中で目の当たりにして、『エビータ』すごいなってもちろん思いましたけど、それよりも劇団四季すげえなって思いましたね」
と当時の興奮に思いを馳せながら話します。
「あれからもう20年ですか。まったく色あせないですね。やはりアンドリュー・ロイド=ウェバーの音楽が素晴らしいからですかね」
との芝の発言に深くうなずいたのは佐野正幸。
「音楽がいつまでも若いんですよね。その勢いが作品を引っ張っていってくれるんだと思います」
『オペラ座の怪人』で怪人役にも出演している佐野は、ロイド=ウェバー作品には特に思い入れがあると言います。
「『エビータ』には入団して間もない頃にアンサンブルとして出演し、マガルディ役を経て今年からペロン役を務めています。ロイド=ウェバー作品の中で出演回数が一番多いのは『オペラ座の怪人』ですが、歴史的には『エビータ』も負けず劣らず僕にとっては大切な作品です」

エビータ役井上智恵 / チェ役芝 清道 / ペロン役佐野正幸
「短く激動であったエバの人生ですが、演じていらっしゃるご本人はどのような一生であったかと解釈されていますか?」
と問いかけられると
「あなたはどうお感じになりましたか?」と逆に井上が記者にインタビューする場面も。
記者の意見にうなずきながら、
「お客様おひとりおひとりが、エビータの人生はこういうものだったと感じてくださるその人生こそが、エビータの人生だったと思うんですね」
また一通りのエバの人生を知ることができた井上は嬉しそうに答えました。
飛び交う質問とともに瞬く間に時間が過ぎ、なごり惜しむように会見は終了しました。次回はきっと皆さんの街で再会することになるでしょう。

あなたはエビータの人生に何を感じ、あなた自身の人生にどんな発見を見出すでしょうか?
『エビータ』の旅は9月より全国53都市67公演を予定しています。どうぞお見逃しなく!

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