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「こころの劇場」(※)第2弾として5月22日からミュージカル『ユタと不思議な仲間たち』の全国公演がスタートします。
新緑の5月。横浜市あざみ野の四季芸術センター内は、『ユタと不思議な仲間たち』の歌声とあたたかい南部弁(東北地方で使われている方言のひとつ)の言葉が響いています。開幕をひかえた俳優たちが毎日朝から稽古に励んでいるのです。この豊かな声の出どころはC稽古場。芸術センター内の10ある稽古場のなかでもっとも広い面積をもちます。「C」と書かれた大きな扉を開ければ、圧倒されるほどの力強いパワーが全身を包みます。この大きなエネルギー。その源には25万人の子どもたちとの出会いがありました。

四季芸術センターC稽古場
演劇の感動を通じて全国の子どもたちに大切なメッセージを語りかけたい――この願いから昨年の2007年に『ユタと不思議な仲間たち』全国公演プロジェクトが企画され、全国約25万4千人の子どもたちを招待してきました。およそ1年にわたって行われたこのプロジェクトは今年3月でひと区切りを迎えたばかり。さらにひとりでも多くの子どもたちに感動を届けようと、今度は昨年訪れなかった街を中心にもう一度全国をまわることになったのです。

昨年訪れた北海道利尻島と沖縄県宮古島でのお見送りの様子
稽古は今回の公演で新たに配役された俳優への指導を中心に行われています。
セリフは舞台となっている東北の南部弁が使われているため、まずは方言の習得から始まります。その指導にあたっているのは吉谷昭雄。1977年の初演から、主人公ユタを優しく見守り続ける寅吉役を務めてきたベテラン俳優です。
南部弁の独特のイントネーションそのものが作品のあたたかさとつながっているため、地元の人にしか分からないような細かいところも徹底的に仕上げなくてはなりません。ひとつひとつの言葉を取りあげては発声練習を繰り返します。
またこの作品に長く出演している先輩俳優は、さらに磨きをかけるべく稽古を重ねていく一方で、後輩を育てていきます。生きたくても生きることが叶わなかった子どもの精霊、座敷わらし。その時代背景や境遇を説明し、自らの経験から得た思いを伝えてその役を生きるための指導をしていきます。
5月某日には劇団の研究生をはじめ、大勢の関係者に見守られながらの通し稽古が行われました。
『ユタと不思議な仲間たち』は、同級生からいじめられていた主人公ユタが5人の座敷わらしと出会うことから、“生きることの素晴らしさ”を知るまでの、心の成長を描いた物語。「こころの劇場」として上演されるこの作品が持つメッセージは、劇団全体の願いであるとも言えます。明日の舞台を目指して日々レッスンを積み重ねている研究生にとって、思いをひとつにして稽古に励む先輩たちの姿を間近で観られるとても大切な機会。緊張に包まれながら始まった通し稽古も、後半にかけては声を立てないよう懸命に涙をぬぐう研究生たちの姿が多く見られました。

総稽古の様子
昨年訪れた街々で出会ったたくさんの笑顔とつないだ手から与えられたパワー。様々な経験から強く結ばれたカンパニー同士の絆。
より一層に深められた『ユタと不思議な仲間たち』が、間もなく旅立ちます。
どうぞご期待ください!
(※)「こころの劇場」プロジェクトについて>>
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