芸術の香り漂う街 Venezia-ヴェネツィア-

『ヴェニスの商人』の舞台となるヴェニス(イタリア語表記ではVeneziaヴェネツィア)は、イタリア半島の根元、アドリア海に浮かぶヴェネツィア本島を中心とした都市です。<br />中世にはヴェネツィア共和国の首都として地中海貿易の拠点となり、その繁栄ぶりと美しい景観は「アドリア海の女王」「アドリア海の真珠」と誉め讃えられたほどです。<br />現在も由緒ある歴史と景観は遺されており、1987年には『ヴェネツィアとその潟』として街全体が世界遺産に登録されました。<br />シェイクスピアも、この街が持つ芸術の香りに惹かれ『ヴェニスの商人』を執筆したのかもしれません。<br />ここでは、作家を魅了したヴェネツィアのさまざまな顔をご紹介します。

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サン・マルコ広場
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ヴェネツィアのシンボルであり海の玄関口。ナポレオンが「世界で最も美しい広場」と称賛したこの広場は、現在もヴェネツィア観光の中心地として世界中から多くの観光客で賑わっています。『ヴェニスの商人』で、アントーニオーが船荷を積んだ自分の船が帰港するのを待ちわびていますが、その港はここなのかもしれません。周囲には2000個もの宝石が埋め込まれた黄金の衝立が祭壇に飾られたサン・マルコ寺院もあります。
サンジョルジュ・マッジョーレ島
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サン・マルコ広場の対岸にある島。教会だけの小さな島ですが、白いファザードが美しいサンジョルジュ・マッジョーレ教会は「水辺の貴婦人」とも呼ばれ、その鐘楼の上からは街を一望できます。海運の街であったヴェネツィアは、寄港する船から美しく見えるよう設計されているため、運河を隔てたこの島から見る街の風景はひと際輝いて見えるそう。
ドゥカーレ宮殿
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共和国時代の元首の宮殿。『ヴェニスの商人』で裁判の判決を下すヴェニス公が、この元首にあたります。寺院横の高さ100メートルの鐘楼の屋上からは、眼下に街を一望することができます。
リアルト橋
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運河には大小多くの橋が掛けられていますが、なかでも「白い巨象」と呼ばれるこの橋は、橋の上のアーケードに商店が立ち並び、人気の観光スポットとなっています。
ファニーチェ劇場
1792年開場。劇場名は、イタリア語で“不死鳥”を意味し、度重なる焼失に見舞われながらもその名の通り再建されてきた歴史を持ちます。ヴェネツィア国際現代音楽祭の会場でもあります。
アカデミア美術館
ヴェネツィアの三大画家とされるティツィアーノ、ティントレット、パオロ・ヴェロネーゼの代表作を所蔵。常設展示ではないものの、ダ・ヴィンチの「ウィトゥルウィウス的人体図」も収蔵されています。
ムラーノ島
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運河には大小多くの橋が掛けられていますが、なかでも「白い巨象」と呼ばれるこの橋は、橋の上のアーケードに商店が立ち並び、人気の観光スポットとなっています。

水の都

ヴェネツィアは、アドリア海・ヴェネツィア湾上の「ラグーナ(潟)」の上に木杭を打ちつけ、その上に作られた街です。
本島の中央部には逆S字形をした「大運河(カナル・グランデ)」が流れており、
さらに細い運河や水路が建物の間を縫うように張り巡らされているため、“水の都”と呼ばれているのです。
ヴェネツィア本島内は車の乗り入れや自転車の使用が禁止されているため、
移動は徒歩か、運河を走行するバボレットと呼ばれる水上バスやゴンドラで行います。
名物であるゴンドラは今も船大工の手作りで、年に2,3隻しか作れないという職人の技の結晶。

芸術の街

2年に一度開催される美術展覧会「ビエンナーレ」。
今では世界各地で催されていますが、その発祥となったのが1895年から100年以上の歴史を持つヴェネツィア・ビエンナーレです。
現代美術の国際展覧会として、奇数年の6月〜11月頃に開催されています。
このヴェネツィア・ビエンナーレは通常の展覧会と違い、映画・建築・音楽・演劇など幅広い部門があり、
また国単位で出展して賞レースを行うことから「美術のオリンピック」とも呼ばれています。
三大映画祭のひとつであるヴェネツィア国際映画祭やヴェネツィア国際現代音楽祭も、実はこのビエンナーレの一部。

仮面舞踏会発祥の地

世界三大カーニバルであるヴェネツィアの謝肉祭は、毎年2月の第2週〜第3週に開催されます。
その期間は街中に仮面で仮装した人々が溢れ、幻想的な空間が現出します。
このヴェネツィアのカーニバルが、仮面舞踏会の発祥といわれています。
『ヴェニスの商人』で、ロレンゾーとシャイロックの娘・ジェシカが駆け落ちするのも、この仮面舞踏会にまぎれてのことです。