「コーラスライン」オーディションをそのまま舞台化したミュージカル。1979年、日本初演の劇団四季『コーラスライン』。オーディションで内外から50名ほどが合格!稽古に入ってからも毎日がオーディションのよう。初日前日まで、出演キャストが発表されない状態での厳しい稽古、毎日が戦いでした!
初日、私はマイク役を射止めて出演。舞台と現実が重なり、感動で涙が止まりませんでした。
その初演から32年。ずっと出演しているのは私だけになりました。たぶん世界中探しても、この歳で出演している人はいないと思います。いよいよギネスに載ることになるのでしょうか......!?
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私は、この作品が劇団四季で初演された年に入団しました。
当時、代々木の稽古場で連日リハーサルが行われていて、私は稽古場の片隅からいつもその様子を覗いていました。稽古している諸先輩方の姿は、本当に皆キラキラしていて「ONE」の歌詞そのままでした。「チビだ〜」で始まるコニーのナンバーを聞くたび、背の低い私は「いつか、この作品に出る」と心に誓ったものでした。
幸いにも、今もこうして女優業を続けさせていただいています。でも、いつ終わりの日が訪れても「悔やまない」と言えるよう、日々を大切に生きていこうと言い聞かせています。
この作品は、私に演劇人としての生き方を教えてくれました。

日生劇場で初演の舞台を観たとき(まだ入団前でした)の衝撃は、今でも忘れません。初出演した舞台は、私の俳優としてのターニングポイントになりました。
それから再演を重ねるこの作品に長く出演させていただきながら、前回の全国公演でついに、10役目の登場人物に巡り合いました。
さまざまな人生が語られる『コーラスライン』ではありますが、ひとつの作品の中で、これほど多くの人生に触れることができたのは、私にとって大きな財産だと思っています。

初めて出演したのは、入団して数年目の頃で、役はディアナでした。とても重い役に抜擢していただき、震えるほど緊張したのを、昨日のことのように憶えています。また、アメリカから来た振付のロイ・スミスさんに、細かくご指導いただいたのも忘れられない思い出ですね。
この作品の魅力は、「実力主義」のショウビジネスの裏側を、そのまま描いているところでしょうか。名声ではなく、本当に実力のあるキャストが選ばれる。そしてそれは、私たちの劇団での日々そのものです。
「稽古を積み上げて作品を輝かせる」のが劇団四季の舞台ですが、その出発点の一つは、『コーラスライン』だと思います。

マイケル・ベネット氏のダンススタイルは、非常に難しく洗練されています。『コーラスライン』と聞けば、"特訓"という言葉が出てきます。特にキャシーダンスは、言葉のようにダイレクトに伝わる。僕の中で、踊ってみたいナンバー、ランキング第1位です!
最後のザックの台詞で「今日はこれまで」には、終わりではなく、明日からの希望を感じます。そして、この作品の最大の魅力は、ザックが客席に居ることで、舞台と客席が一体化する演出。ラインに立っている時は、何百人の演出家に見られている気がします。
僕にとっての『コーラスライン』は、道しるべです!

おへその下に横たわる長い腹筋と太腿の横に出現する大きな筋肉。これは『コーラスライン』の身体になった証しです。今の私の「丈夫な!?」俳優としての身体の基礎は『コーラスライン』の稽古と特訓によって培われたと思っています。
レオタード1枚で観客の前に立ち、2時間半1つのキャラクターを生きる。これは本当に得るものが多かった。
ラインを離れて数年経ちますが、今読んだらあのキャラクターたちがどんな風に私に入ってくるのだろう。久しぶりに台本を開けて『コーラスライン』の世界に戻ってみます。