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About “MAMMA MIA!” Music Number ミュージックナンバー

ハッピーでドラマティックで、心温まる『マンマ・ミーア!』のストーリーを彩るのは、ABBAの往年のヒットナンバー22曲。時を越えて今も尚キラキラと輝き続けるサウンドは、年代を問わず誰もが一度は耳にしたことのあるものばかりです。
初めからこのミュージカルのために書かれたのでは?と錯覚を起こして しまうほどストーリーに溶け込んでいるナンバーが、人々の心にすーっと入り込み、大きなインプレッションを与えてくれます。
場面ごとにABBAの曲はどのような効果をもたらしてくれるのでしょうか。

「マンマ・ミーア!」( Mamma mia! )

 言わずもがな、ミュージカルのタイトルにも選ばれている名曲「マンマ・ミーア!(Mamma mia!)」。これこそが、思いもかけないハプニングが続出で、喜怒哀楽とサプライズに満ちたこの演目を象徴するかのようなナンバー!聴くだけでワクワクと心は躍らされ、ときめかされてしまう……。そんな躍動感溢れる一曲です。
 この曲が登場するのは、過去の3人の男性とドナが数十年ぶりに再会してしまうシーン。「なぜここに彼らが!?」と動揺しながら、やがて辛い過去の記憶へとたどり着くドナ。けれど不思議なことに彼女を覆うのは悲しみだけではなく、甘く切ない、そして熱く燃えたぎるかつての情熱。ほとばしる感情が歌によって巧みに表現され、刻まれるリズムさえもまるでドナの鼓動のよう。この曲によってすべての観客の気持ちが、ドナの「止めることのできない、溢れ出す想い」とすっかり融合させられてしまいます。

「チキチータ」( CHIQUITITA )

 愛娘ソフィの結婚前日、突如として現れた3人の男性に激しく動揺するドナ。それもそのはず、3人は皆、ドナのかつての恋人だったから――。
 不測の事態に混乱して取り乱すドナを見た親友ロージーとターニャが、優しく歌い上げるのが、「チキチータ(CHIQUITITA)」です。苦しみを三人で分かち合おう、そして一緒に歌えば光が差してくる……。キラキラの青春時代を共に過ごし、何十年も変わらぬ友情をたたえ続けた親友ふたりがドナに語りかける歌は、パニックに陥った舞台上の雰囲気を一変、クールダウンする役割を果たしています。
 清涼感溢れる歌に、やがて少しずつ落ち着きを取り戻してゆくドナ。曲によって登場人物の感情の起伏がつぶさにトレースされるのも、ミュージカルの見どころのひとつ。そんなことに気づかせてくれるシーンです。

「夢があるから」( I HAVE A DREAM )

 プロローグ、初めに舞台に現れるのは、自らの結婚を前に人生を賭けた一大決心をするソフィ。勇気を出して一歩踏み出そうとする彼女が、自分自身に歌いかけるのが「夢があるから(I have a dream)」です。
 明るいハッピーミュージカルというイメージのある「マンマ・ミーア!」ですが、オープニング第一曲めは意外にもしっとりとしたナンバー。それがまたかえって、この後展開される弾けたミュージックシーンを引き立てる対比として、重要な役割を果たしているようにも思えます。
 ソフィの夢とは何なのだろう?何を願って勇気をふり絞ろうとしているのだろう――?静かでどことなく懐かしい旋律を聴くうちに自然と、これから始まるであろう悲喜こもごもの世界に胸が膨らまされてゆくのです。