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1952年7月、大統領夫人エバ・ペロン死去。享年33歳。
厳かに運び込まれる彼女の棺。

エバの国葬が行なわれている。国民は希望を失い、悲嘆に暮れている。
その傍らには、この狂乱を冷ややかに眺めているチェの姿があった。
チェは思っていた。
エビータと呼ばれ愛されたエバ・ペロンは、祖国アルゼンチンと、民衆の期待を裏切って、自分ひとりが栄華をほしいままにして、今、世を去ったと。
エビータは、1919年5月7日、ブエノスアイレスから150マイルほど離れた、パンパ(アルゼンチン地方特有の草原地帯)の寒村に生まれ、エバ・マリア・ドゥアルテと名づけられた。私生児だった。