異色の舞台装置 エクウス(馬)
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「木造の円型の床の上に、木造のスクエアがセットされる。スクエアは手すりをつけたボクシング・リンクを思わせる。手すりもやはり木造で、スクエアの三方をとりかこむ。(後略)」


写真は前回舞台より PHOTO BY 山之上雅信
これは原作者ピーター・シェーファーによる『エクウス』の装置についての指示書きの一部である。シェーファーはこの作品の衝撃性、現代感を如実に示す装置を、スクエア(四角)とサークル(円)を用いることによって成立させるように指定。

浅利慶太による演出はこの指示を忠実に再現しつつ、劇団四季独自の装置を生み出し、俳優と観客との密な意識の交流を可能にしている。

さらにこの舞台でひときわ斬新なのが、舞台上に円型舞台と同心円に設置される客席。観客の一部がここに座ることとなる。
「舞台奥は階段状の座席からなり、これが舞台全体の背景の役割を果たしている。」

ステージシートと名づけられているこの舞台上の座席には、観客だけでなく出演する俳優たちも座る。『エクウス』の全出演者は、上演中(自らが演じる時以外も)常に舞台上にいて、観客とともにスクエアの中で進行するシーンを見守るのだ。

ステージシートに座る観客は、スクエアの内部で演じる俳優たちの姿を間近で感じつつ、この芝居の重要な一部を担うこととなるのである。

緊迫感あふれるアランとダイサートのやりとり。狂気の裏に見え隠れするもの。正常という価値観の真の意味。これまでにない緊密な空間を有する自由劇場での公演で、さらなる臨場感を体感できるこのステージシート、一度お試しあれ。
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